アキヅキが寒いという噂だったが

今頃キンマ6/15号を読んだ。
麻雀格闘倶楽部光龍皇帝杯 AKIZUKI」(田中顕+黒木真生)が寒いという噂だったが、それほどでもなかった。
AKIZUKIには数々のDQNくさいセリフと名前が登場する。

  1. 揮馬銀侍(きばぎんじ)は麻雀の歴史を変えることができた人だ
  2. ヤツは百年後の雀士だ ヤツの麻雀はオレと揮馬さんが目指して到達できなかった未来の麻雀 オレが完成させるには百年かかると一度はあきらめた打法
  3. 感じる この雀気 間違いない!
  4. こういう乱戦の勝ち方にはオレに一日の長がある(虎がでてきてMr.麻雀小島武夫に憑依する)

1番目は冷静に考えるとかなり恥ずかしい。2番目などただ思い込みを言っただけで、100年という数字に何の裏づけもない。むやみにスケールの大きな事を言って、女性を口説こうとしているようにも読める。
ただAKIZUKIの寒さは、DQNくささそのものにはない。DQNくさい麻雀マンガなんて星の数ほどある。問題は、そういう展開を読者があまり望んでなさそう、もっというと麻雀格闘倶楽部に興味がある人のための、内輪受けもしくはタイアップっぽい雰囲気が寒いのだ。
4番目のセリフに典型的だが、小島武夫が百戦錬磨のベテランであることは、作中ではなかなか理解できない。実在の人物がそうだから作中でもそう扱われる、というならまだしも、どちらかといえば、マンガでそうだから実際もそうである、と印象づけたい様子である。頭脳ゲームである麻雀は、考えの凄さをなかなか伝えられない憾みがあるとはいえ、これはなかなか理解を得られにくい技である。
何だか貶してばかりいるが、別に嫌いではない。ただ、これは予言だが、次号の最終回は今回の比ではないくらい寒いだろう。まだ底は知れてない。楽しみにしている。