麻雀オタが非麻雀オタの彼女に麻雀漫画の世界を軽く紹介するための10本

いのけんさんに先を越されたが、自分なりの10本を紹介してみる。
題して、「麻雀オタが非麻雀オタの彼女に来賀友志の世界を軽く紹介するための10本」。順不同、というか、全部読まなきゃハドソン。

(画像はイメージです。本文とは関係ありません)

1.ナイトストーン (画・神江里見)

のっけから濃い作画で拒否反応を示すかもしれないが、後にはもっと濃いのが控えてるので、これくらいは受け入れてもらわないと困る。
全2巻という短いボリュームの中に凝縮された来賀エッセンスと、劇画ともマンガともつかない神江の絵が悪魔合体した怪作。「生涯をかけて、超能力を無効化する牌を製作していた職人」にどう突っ込むかで今後の付き合いを考えよう。

2.麻雀蜃気楼 (画・甲良幹二郎)

「もっと濃い」方。しかしよく考えると、甲良と神江、「どっちが濃い」とか言うレベルじゃないな。むしろラクダとラッキョウ、どっちが日本人に近いか、という問いに近い。全然関係ないけど、杉作J太郎と天獅子悦也は似ている(トリビア)。
世の中に稀に存在する「これが分からない奴とは分かり合えない」作品の1つ。麻雀=人生というテーマが、これでもかというくらいドラマに盛り込まれた傑作。彼女が「ワタシ今日ついてないなぁ」と言ったら、すかさず「使い方を間違えてないか?」と指摘してあげよう。そしてこの作品を読ませれば、ハートはより深く結びつく。

3.てっぺん 卓上の獣道 (画・嶺岸信明)

B'zが好きな彼女に特にオススメ。「幻影さんのお鼻は何故こんなに赤いの?」と聞かれたら、彼女の心はもう貴方に傾いている。あれ、でもよく考えたら、あれ赤なのか?モノクロなのに、何の疑いもなく今まで赤だと思ってた…マジワーさんは黒く書いてるな…

4.平成ヘタ殺し (画・本そういち)

もし幸運にも彼女が「麻雀を覚えたい」と言った時に、まず手渡すべき1冊。今だと『オバカミーコ』も悪くないが、単行本で読むには冗長なので、上下巻にまとまった本作を先に読ます方がいいだろう。ダウンロード販売で読むこともできるらしい。↓

5.ハッカー (画・峰岸とおる)

ライトコメディの佳品。一話完結で、内容も「ウォー・ゲーム」風あり、雀ピューターとの闘いあり、シリアスな心理戦ありとバラエティ豊か。彼女とカウチポテトで楽しむことができる。彼女が上巻、自分が下巻を読んで、読み終えたら交換。バッチリ距離も近づくという寸法だ。
麻雀マンガの歴史の中では、主人公がパソコンを駆使するデジタル派なのに麻雀も強い、という特異な作品として位置づけられる。

6.鉄砲(画・嶺岸信明)

主人公・弘明をはじめ、半端ねえ引き出しのアオケン、216回(うろ覚え)無放銃のケンケンなど、個性豊かなキャラクターが登場する、来賀版「麻雀三四郎」。
群馬出身の某麻雀プロは「アオケン」と聞くと「あほ拳ジャッキー」を連想すると言っていたが、そんなことだから彼女ができないんだと思う。

7.あぶれもん 闘狼たちのバラード (画・嶺岸信明)

うおー。言葉にならない感動が味わえる傑作。鹿児島で健三が鹿戸に負けた後にとった行動、やりすぎ感でお腹いっぱい&牌割れすぎの帝王との一戦、男に追いかけられてる女性を助けないことが一流の証、それをけしかけるライバルたち、足舐め、狙撃⇒天罰の流れ、牧之瀬の涙、甲斐の土下座…。正気にては大業ならず、ということで、『シグルイ』が好きな彼女なら楽しんでくれるはず。ていうか、そうじゃなくても、これ読ませなくてどうするんだよ!本性を隠して付き合っても、すぐに破綻するぜ!

8.ザ・ライブ (画・神田たけ志)

クレジットはないが、どうやら来賀原作らしい。音楽の世界から麻雀に飛び込んできた天才・オザワが、草創期の麻雀プロ世界に大きな渦を起こす物語。
まだ海の物とも山の物ともつかない業界に注ぎ込まれた情熱を見るだけで胸が熱くなる。闘牌は緻密なのだが、恐らくそれが分からなくとも、オザワの天才性、他との際立った違いは感じ取れると思う。
彼女から「麻雀とワタシ、どっちが大事なの?」と聞かれたら、迷わず「麻雀は所詮麻雀だ!」と答えてあげよう。パイを舐めながら「こうしないと夢を与えられない気がするんです」とかもオススメ。

9.ウァナビーズ (画・本そういち)

単行本が最後まで出ていない作品は紹介しづらい。このウァナビーズとか、『俺の選択』とか、作者は違うけど『メジャー』とか『ダブルフェイス』とか。一番面白いところが読めないなんて、竹書房は何を考えているのか。
ウァナビーズは2巻まで出ていて、謎が多く、雰囲気はある。主人公が元サーファーで、波に乗るのが上手い、という設定が上手い。
竹書房への怒りを共有するための作品として活用しよう。

10.天牌

何も言うことはない。ただ読めばいい。





ところで、「来賀」は「くが」と読むが、もしその方が受け入れられやすいということであれば、「ライガー」と呼ぶにやぶさかでない。下の名前は「ともし」なのでご注意を。