機構とRMU

何だかよく分からない組織、RMU(リアル・マージャン・ユニット)ですが、先日、日本麻雀機構による発表がありました。それによれば、

  • 当初、機構で予定していた競技会はとりやめ、RMUという別の独立組織で行う
  • RMU会員は機構会員と同様、各種普及啓蒙活動・社会福祉活動に従事することを責務とする
  • RMUの収益の一部を機構に寄付し、機構はこれを普及啓蒙活動の助成に充てる

ということのようです。詳細は「競技会に関するお知らせとお詫び」に書かれています。
前後して、RMUのサイトでも、(ようやく)設立趣意が発表されました。大まかにまとめますと、

  • 麻雀競技界には、以下のような課題がある
    1. 普及・啓蒙活動の怠慢
    2. 競技組織の財政問題
    3. 安易に「麻雀プロ」を名乗ることによる弊害
  • これらの課題を克服し、真のプロ競技界を創出するのが目的

といったところでしょうか。
いまいちピンと来ないのですが、残念ながら機構やRMUに知り合いがいません。とりあえずピンと来ないところを書いてみます。

何故組織を分けなければいけないのか?

普通に考えれば、別組織を作るメリットは少ないはずです。時期的には第1回の全国大会が終了し、エリア王決定戦が始まろうとしていますし、知名度もこれからあがるでしょう。RMU、聞いただけでは何の組織なのか分かりませんし、ミューと被ってます。
「競技会の設立には、ともすれば機構の理念にそぐわない側面が」ということは、何らかの利害の対立が起こってるのかもしれません。
機構の地方組織の成立ちについて全く知識がありませんが、地方組織からの要望があったのでしょうか。先日私も憤慨したように、プロ活動はとにかく東京・大都会中心になってしまい、地方にその恩恵が回ってくることは滅多にありません。プロ活動にこだわるグループと、地方活動にこだわるグループがいれば、分裂に近いことも起こりえます。が、その場合はプロ側の方が機構の名前に執着するでしょうから、遠い気がします。
となると、機構の名前を嫌がるスポンサーがいると憶測する方がまだ自然です。機構と連盟の関係に修復の様子が見られない現状では、連盟に遠慮して協力しづらい人もいるでしょう。両方と上手く距離を保ちたいスポンサーがいる場合には、RMUの名前を立てたほうが波風を抑えやすいのかもしれませんが、実質RMU=機構なら、結局一緒な気もします。
これもないとすれば、法律の絡みも浮上してきます。連盟と機構の義絶の理由は、THE OPEN が法律的にグレーであることだったようですし、機構のスポンサーは、麻雀板の情報がガセネタでなければ、麻雀店のオーナーという話です。「賭けない健全な遊技としての麻雀を世に広め」るには、抱えている利害が大きすぎるかもしれません。

物好きは意外と多いから、ドネーション(寄付)のページでも作ってはどうか。

他にも幾つかピンと来ないことがあったのですが、面倒くさくなったので締めに入ります。
何故こんな、似非事情通みたいなネタを書いたかと言うと、少しくらいお金を出してもいいかな、と気まぐれを起こしているからです。
RMUの会員が趣意にあるとおり、賭け麻雀をせず、麻雀の強さだけではなく品格も備え、地位向上に努め、あと一番重要なのは、地方に巡業に来るのであれば、1年に5,000円くらい支払っても惜しいとは思いません。それぐらいの金はありますし、ピンで1回ラス引いたと思えばいいわけですし。
地方の、それなりに麻雀にはまっている人間は、常に生の情報に飢えてます。私の話をすれば、地元の雀荘には年に2、3回、聞いたこともない新人女流プロ(麻雀の腕は家庭麻雀レベル)が来るだけですし、ゲーセンのイベントには行く気がしません。誰プロが強いとかそういう話も聞きますが、実際に見てないので判別できませんし、モンドは進行速度がかったるくて見てられません。そういう我儘な麻雀好きは、意外と多いのではないでしょうか。
あと、ネット上の利益を代表する団体は、現状存在しません。インターネットが生活に欠かせない道具として普及したにもかかわらず、ネット麻雀を打たないネットユーザの声というのは、なかなか浮上してきません。
麻雀板に棲みついた情報乞食を小馬鹿にしながら、近くにいい雀荘が近くにないと嘆きつつ、世の中にもし麻雀界と呼べるような代物があるなら、その潮流に乗り遅れないようにしたい、そのためにある程度のコストを支払ってもいい、と考える人は一定数いるはずです。もちろん、自分の社会生活に支障が及ばない範囲で。
RMUがもし社会的地位の向上を狙っているのであれば、上のような人たちのために、簡単にドネーション(寄付)が出来るようなページを用意すればいいと思います。きっと、金は出すけど口はあんまり出さない、いいお客さんになってくれることでしょう。
とはいえ、実際巡業に来ても、ノーレートでしか打てないのであれば、会場はセット専門店に限られます。フリーのお店に協力することは、恐らく理念に反するのでしょうし。実際のところ、良いセットのお店を見つけるのが先決でしょうかね。