オナニスト的展望に欠ける

今度同人誌に片山まさゆきについて寄稿することになったので、メモとして、「片山まさゆきの作品と、自分の読んできた歴史、あと自分のマンガ史」をまとめてみる。「自分のポジションが分からなければ勃起すらも覚束ない大衆を革命に導くのが我々指導部の使命」とは日本オナニス党機関紙『オナ旗』に書いてあったことであるが*1、それにしてもこんなメモを衆目に晒すのは快感シゴクである。

まあそれはいいとして、自分の体験はやはり、1993〜1996に集中している。この辺をどう相対化していくかが問われるだろう。

作品 自分との関わり 自分の歴史、好きなマンガ。
1982 ぎゅわんぶらあ自己中心派 小学校の時、耳鼻科で読んだことがある。(1985ごろ?) 耳鼻科のストックの中だったら、望月あきらの『カリュウド』
1983 スーパーヅガン 大学の寮に入ってから読んだ。(1993〜1994) 前原滋子。母親の蔵書。
1984 片山まさゆきの麻雀教室 最近買った。(2006) 永井豪と水島慎司。年の近い叔父の蔵書。
1985 芸能高校はざま組 読んだことない。
1986 沖倉利津子。母が借りてきたデラマを読む。
1987 『瞬きもせず』にはまって別マを読み始める。
1988 月に一冊買ってもらってた横山光輝三国志が最終巻を迎える。
1989 ノーマーク爆牌党 寮でみんな読んでた。「ピキーン!爆守備」とか、「伝説だ!」とか、「中華4000年幻の役満」とか。(1993〜1996ごろ)
1990 エロマンガを立ち読みする。フラミンゴとかアットーテキとか。
1991 別マと別フレ別コミ、全部読める環境になる。斉藤倫、いくえみ綾藤村真理子とか。周りは『×』とかCLAMPとか読んでた時代。
1992 ルーザーズサークル 読んだことない。 店じまいする古本屋で沖倉利津子を全部そろえる。『I LOVE HER』を100度読み返す。
1993 SWEET三国志 寮務室で読んだ。(1993〜1994ごろ) 大学に入る。アホのように麻雀とマンガにはまる。麻雀仲間内での流行は、『天』『アカギ』『ぶんぶんレジデンス』『ノーマーク』『モンモンモン』『ゴッキー』『トーキョーゲーム』『めいわく荘』『ここはグリーンウッド』。来賀マンガはそこまででもなかった。
1994 大トロ倶楽部 読んだことない。 コサージュにサード・ガールの続きが載った。『てっぺん』にツッコミを入れまくる。『ナイトストーン』を人に薦め「あれはマンガの絵じゃない」と酷評される。ボスルームを中心に三条友美ブーム。オルガー。
1995 レッドカブラ 読んだことない。 麻雀放浪記CLASSIC』、Vシネマ雀鬼』シリーズ人気沸騰。「ぶ〜け」「ザ・マーガレット」を毎号買う余裕が生まれる。
1996 夢リーチファイター素人伝説 エグザクタは毎号買ってた。田中麗奈がグラビアに載ってた頃。ありゃ何だったんだろう(1996ごろ) 寮の電気止まる。『狼の凌』大ブーム。『大安吉日真太郎』『熱いぜ辺ちゃん!』も熱かった。
1997 理想雀士ドトッパー 2003年くらいに読んだ。 寮に人が減り、卓がほとんど立たなくなる。はまったのは師走の翁。年下だと知って愕然とする。
1998 ミリオンシャンテンさだめだ!! 立ち読みしてた。(1998) 女性宅にお世話になっていたため、マンガが読めなくなる。特にキンマからは遠ざかる。
1998 まんちょくスナイパーとどめ とびとびで読んでた(1998)
1999 モテモテ王国』『魔術っ子海堂くん』とG=ヒコロウ。濫読する。
2000 牌賊! オカルティ ブログはじめてから真面目に読み返した。(2003〜2004) 何故か雀荘に就職する。キンマをもっかい読み始める。
2001 仕事が忙しくて覚えてない。
2002 スーパーヅガンアダルト おざなりにしか読んでない。(2002〜2003)
2002 最弱!ルーズドッグス イブニングでちょっとだけ読んだ(2002)
2003 運王 立ち読みして本も買った。(2003〜2004) はてなダイアリーを始める。麻雀マンガをもっかい蒐集しはじめる。
2004 打姫オバカミーコ 2巻までしか買ってない。(2004〜2005) はてなつながりで友達がたくさんできる。
2004 片山の野望 全国版 新ベッキンは一応全部買った。
2005 転職する。
2006 オーラ打ち 言霊マンボ ほとんど読んでない。
2006 馬人ノーヘヴン 雑誌がすぐなくなると思ったので買ってある。あんまり読んでない。
2007 雀賢者ポッチカリロ 立ち読みした。
2008
2009

*1:大嘘

町田の強い人、だっけ。

須田たかひろが死んだらしい。
http://www.jankiryu.com/report/contents.html 1/4のレポート
90年代にキンマを読んでいたなら、知ってるかもしれない。
会ったことは一度もないし、仄聞するだけだったが、雰囲気のある人だった。合掌。

ものの行とどまらめやも山峡の杉のたいぼくの寒さのひびき 茂吉

寒さに凍えて鋭く乾いた音を立てる、その杉を聞く人は、杉を見ていないのだろうか。

たまには期待値でも

実は麻雀の牌効率とか期待値とか、よく分かってない。自分の気まぐれさやムラっ気は十分な信用を与えうるものなので、それ以外の指標に頼ろうと思わないし、また頼ったとしても、多分その局面になったら頭から吹き飛んでいる。気まぐれだから。
まあ、そんな負け組の考える期待値ということで、話半分に聞き流していただきたい。

こんな感じのテンパイ。
一萬二萬一索二索三索六索七索八索一筒二筒三筒南南
三色三同順(8点)・門前清(2点)・辺張(1点)、ロンアガリ11点。ツモアガリだと門前清が不求人(4点)になって、13点オール。
問題は、上家が2巡前に捨てた九索。鳴くと全帯幺*1(4点)が加わるが、門前清(2)や不求人(4)は消える。ロンアガリは+2点、ツモアガリは+1点。
簡単にまとめると…

  • メンゼンロンアガリ … 11点。総得点は 11+8×3=25点。
  • メンゼンツモアガリ … 13点。総得点は (13+8)×3=63点。
  • 鳴いてロンアガリ  … 13点。総得点は 13+8×3=27点。
  • 鳴いてツモアガリ  … 14点。総得点は (14+8)×3=66点。

……アレ?全てのケースで鳴いた方が高くなるじゃん。じゃあ鳴いた方がよくない?
………えっと…鳴いたらツモが1回減るよね…それがもったいないから鳴かない方がいいってこと?
分からなくなったのでここで放置。とんだ竜頭蛇尾である。下はサービスカット。

「性愛無罪・淫乱有理」は、かなり都合のいい言葉なので覚えておくとよい。メーデーとかで叫ぶのもよい。

*1:中国麻将のチャンタタンヤオじゃない、という定義。ジュンチャンとチャンタの区別はなく、ジュンチャンはチャンタ+無字(1点)などとして扱われる

mabokata4段


四万(4段みたいなもん)になってから書こうと思ったら、思いのほか時間がかかった。
四万の必要ポイントは1000P。266戦で79勝、勝率29.7%。100戦終えたときが539Pだったから、461Pを積み増しするのに166戦かかったことになる。
100戦時の成績

QQは1局勝負が基本で、ウマやオカがない。自分が1000ポイントプラスであれば、これまでの対戦者たちが同じだけマイナスになっているということだ。そういう点は、日本麻雀の評価法より優れている。そもそも、点棒の最低単位が100点である意味がないし。
ただ、レーティングというか、適切なクラス分けが欲しいな、とは思う。レーティングの実際の効果の一つに、「レートの高い人間が低い人間と打つと、負けたときのレート下げ幅が大きいので、同じようなレベルの人間と打つようになる」というものがある。
QQでクラスに当たるのは前述の「一万・二万…九万・東風・南風・西風…」と続く段位だが、段位・東風のプレイヤーが勝率が高いか、と言われればそうとも言いがたい。東風に必要なポイントは20000Pだが、勝率26.5%くらいの人もいる。それはそれで凄いことだと思うが、ルールを熟知しているだろう、という以上のものは推し量れない。
まあそれよりも大きいのは言葉の壁か。どこかに天鳳みたいな分析ツールがないか探しているのだが、既に存在しているのが見つけられないのか、そもそも存在しえないのか、それすら分からないから。

最後に雑談だが、一番上の画像の中に「測試他的網速」という文字があるのが読み取れるだろうか。これは「彼の通信速度を測りますよ」という意味なのだが、もちろん自分のも測る事ができる。
最近測ったかぎりでは、昼も夜も平均して、400ミリ秒くらい。ちなみに中国にいると思われる他のプレイヤーたちは、60ミリ秒とか80ミリ秒とかなので、やっぱり海外からの接続は遅いようだ。

捨牌は多少は散らかってた方がいい。

初めて、「A-ZERO」という雑誌を手にとって読んだ。
7月くらいの創刊で、「雀鳳」という作品が掲載されているのは知っていたが、地元では見かけたことがなかった。イッキみたいな平綴じかと思ってたら、普通の中綴じだった。
A-ZERO
んで、「雀鳳」第4話。絵は本そういちのアシスタント、いとうまさき。原作は灘麻太郎。あらすじは↓
株式会社双葉社 | A-ZERO | あらすじ | 雀凰
ネット上では、好評も不評も博していない。要するにその程度の作品だ。まあキンマ以外の雑誌に連載された麻雀マンガって、ほとんど話題に上らないけれど、先月終わった『ギアな風牌』の方が面白い。
どっちも作画がちょっとイケてない。萩原玲二が描けば、もっと魅力的になるかもしれない。好き勝手にアレンジ加えてくれそうだし。嶺岸信明が描けば、4話分は2話くらいにまとまりそうだ。
闘牌も特に目新しいことはなく、古い麻雀戦術書に新しい萌え系のカバーをかけて売ったらどうなるか、試してみましたという感じ。習作なのかも。


…話が早く終わってしまったので、たった今思いついたことを記すと、捨て牌はもう少し乱雑な方がいい。丁寧に牌の模様を手描きしているのだが、かえってリアリティを欠く。特に今回のように、「ネットとリアルの違い」が主題であるなら。
画像がないと分かりづらいが、ほぼ全ての人気麻雀マンガ作家は、多少乱雑に並べられた捨牌を描くし、必要に応じて影をつける。
かわぐちかいじは、たとえば『はっぽうやぶれ』の初期は捨牌をほとんど描写しないが、本格闘牌を描くようになってからはそのようになっている(はず)だし、嶺岸は言うまでもない。『てっぺん』の誠なんかは、捨牌を必ず対戦者に向けて並べるようにしているが、もちろんブロックみたいに綺麗に並んでいるわけではない。
伊藤誠とか柳澤一明とか、フォントのような牌を描く人たちはどうだか分からないが、たとえば伊藤誠は、たびたび牌の上下を逆さまに描く。手描きだったらNG(編集部的に)なのではないか、と思うが、配牌を取ったとき上下が全て揃っているのはありえない話なので、リアリティというものを考えたらそうなった、と見て間違いなかろう。
麻雀みたいなテーブルゲームを楽しく見せるのは大変だ。